キーンコーンカーンコーン
6時限目の終了のチャイムが校内に鳴り響く。
D組の教室ではベッキーが数学の授業をしていた。
「よーし、じゃあ今日はここまで」
そういってベッキーは脚立から降りた。
その脚立をたたみながら犬神が問いかける。
「先生、脚立はどこへ運びましょうか」
このクラスでは彼女の脚立を運ぶのは彼の役目になっている。
「んー、明日はA組からだからA組まで頼む」
「そうですか、分かりました」
「あ、ちょっと待て」
脚立を持って教室から出ようとしている犬神にベッキーが呼びかける。
「放課後、私の研究室に来てくれ、頼みごとがある」
「……分かりました」
そういって犬神はA組へと向かっていった。
「放課後ナァノヨ!!」
屋上にズーラの叫び声がこだまする。
宮本研究室ではベッキーが一人くつろいでいた。
C組の連中は来ていない、いや、研究を口実に来させないようにした。
トントン
ノックの音が研究室に響く。
「誰だー」
ベッキーがドアの向こうの人間に呼びかける。
「犬神です」
「あー、入ってくれ」
「失礼します」
室内に入ってくるなり犬神が問いかける。
「先生、頼みごととは何でしょうか」
「ああ、じゃ、ついてきてくれるか?」
そういってベッキーは犬神をある場所へ案内した。
「ここは……合宿部?」
犬神が微妙な表情を浮かべながら言った。
「そうだ」
「で、ここで何をするのですか?」
「えーっとだな……」
頬を掻きながら一呼吸置いてベッキーはこういった。
「 私 と 一 緒 に 風 呂 に 入 れ 」
「は?」
予想外の発言に犬神も思わず素っ頓狂な声をあげた。
「聞こえなかったか、私と一緒に風呂に入れと言っている」
「な、何故ですか、何故私が宮本先生と……」
少々顔を赤くしながら犬神が聞き返した。
「お前、この前私になんて言ったか覚えてるか?」
ベッキーがムッとした表情で犬神を見る。
少々考えたあと犬神はあることを思い出した。
回想〜一週間前〜
「最近私半身浴にはまってるのよねー」
「マホ?ハンシンヨクって何?新しいカニの仲間カナ?」
「ああ、半身浴はいいぞ、少ないお湯で済むしあまり沸かさなくて
いいから水道代とガス代の節約にもなる」
「ってそっちかよ、でも美容にいいしその間に本とか読んだら勉強にも
なって一石二鳥だしね」
「ねえねえハンシンヨクって何?ねえってばー」
「うるさい、ちょっと黙ってろ」
ゴスッ
姫子の頭上に玲の拳が振り落とされる。
「マホ〜」
アホ毛の周囲を星が回りながら姫子は気絶した。
「一条さんは半身浴とかってするんですか?」
「いえ、私は妹たちとお風呂に入ってるので」
「一条さんは妹思いオブジイヤーですね」
「へー、一条とこって妹たちと入るんだ」
休み時間、そんな話が展開されている中、犬神がC組の前を通りかかったとき
「犬神さん、ちょっといいですか?」
一条に呼び止められて犬神がC組の教室に入ってくる。
「犬神くんとこって妹いたよね」
「ああ、雅のことか」
「雅ちゃんとは一緒にお風呂に入ったりするの?」
「なっ…」
都の問いに少々戸惑いながらも犬神は答えた。
「……雅がまだ小さかった頃はな」
「私は時々兄貴と…」
「いまは入らないんですか?」
ようやく発言できたくるみをさえぎって一条が聞いてきた。
「雅が小学校に入ってからそういうのはなくなった」
「ふーん、やっぱり女同士とはわけが違うのね」
「当たり前だ」
「それなら、いま雅ちゃんと一緒に入ったとして犬神は平静を保てるのか?」
「橘、何が言いたい」
「返事次第では面白いネタになるかも知れないと思っただけよ」
そういって玲は不敵な笑みを浮かべる。
(下手な発言をすれば不名誉なレッテルを貼られることになるし、
終始無言でいても周囲に余計な誤解を招くだけだ)
犬神は悩んだ、悩んだ末、こう答えた。
「当然だ、妹相手に劣情を催すわけないだろう」
〜科学準備室〜
「へっくし!」
「どうした桃瀬、風邪か?」
「いえ、何でもありませんよ」
「そうか、じゃ、この実験器具を科学室まで頼む」
「分かりました」
〜1−C教室〜
「ふーん、特に当たり障りのない無難な発言だな」
「うるさい、だまれ」
「じゃあ、じゃあ、ベッキーとならどうカナ?」
いつの間にか復活していた姫子が問う。
「何でそうなるんだ」
「お、それは面白そうだな、で、どうなんだ?犬神」
「……まあ、雅と同い年なわけだしまあ特に何も思わないだろう」
「おいお前ら、つまらん話してないで席につけ、とっくにチャイムは
なってるんだぞ、犬神も自分のクラスに戻れ」
回想終了
「……聞いていたんですね……」
「お前にはわからんだろうがあの時私は結構ショックだったんだぞ」
そういわれると犬神は何も言うことができなかった。
まだ子供とはいえ一人の女性として彼女を見ることができなかった自分を恥じた。
「で、入ってくれるのか、くれないのか、どっちなんだ?」
「……分かりました、それで先生の気が済むのならば」
「よし、じゃ行くぞ」
そういって2人は風呂場へと向かっていった。
〜桃の間〜
当然ながら大浴場は男女に分かれているためこの部屋の
バスルームを使用することになった。
二人が浴室に入ってから数分、この間2人は一度も会話をしていない。
ベッキーは鼻歌を歌いながらシャワーを浴び、犬神はというと、
湯船に浸かりながらこれから行われることを思い浮かべていた。
(先生は私に一体何を求めているのだろう――ただ子供扱いした事を
撤回させるだけなら別にこんなことをしなくても―――まさか…な、
だが万が一そのまさかが来た時、私はどうすれば――)
「……がみっ……おい、犬神っ!」
ベッキーの怒鳴り声がバスルームに響き渡る。
あわてて犬神が声のするほうを向くと、バスタオルを巻いたベッキーが
右手を後頭部に、左手を腰にあてて、体をくの字に曲げた感じで立っていた。
いわゆる悩殺ポーズと言うものだろう。それもかなりオーソドックスな。
「どうだ、これでも子供扱いするか?」
すでにその行動自体が子供っぽい、犬神はそう思ったが言うのをやめた。
「先生、1ついいですか?」
「何だ」
「まさかそれだけの為に私をこんなことに付き合わせたわけではないですよね?」
犬神が問いかける。
「………当然だ」
うつむきながらベッキーが答えた。
「犬神……私はお前が好きだ、好きだからお前をここに誘った」
ベッキーの告白、犬神は湯船からあがり、彼女を抱き寄せ、唇を重ねることでそれに答えた。
「ん……ぷはぁ」
とても短いキス、だがそれはお互いにとって生まれて初めてのキスだった。
「いいんですね?」
犬神がそう聞くとベッキーは小さく頷いた。それを確認した犬神は床のタイルに膝をつくと、
ベッキーの体を包んでいたタオルを解いた。
はらりとタオルが落ち、ベッキーの肢体が露わになる。水着は着ていなかった。
「綺麗な体してますね、先生」
「……恥ずかしいからあんまり見るな……」
恥ずかしがるベッキーをよそに犬神は落ちたタオルを敷いて
そこに彼女を寝かせた。そしてもう一度唇を重ねる。
「んむっ………んん……」
さっきとは打って変わった長めのキス。舌を入れたとき、ベッキーは少し驚いた表情を見せたが、
何をするか理解したらしく、おずおずと舌を差し出してきた。
舌を通じて互いの唾液が絡み合っていく。唇を離した時にはもうお互いの口元にまとわりついた
唾液がどちらのものか分からなくなっていた。
続いて犬神はベッキーの胸に手を伸ばす。ベッキーの胸はほんのわずかではあるが
起伏が感じられた。
「……胸、小さいだろ」
「確かに小さいです、ですが先生の年齢を考えるとむしろ成長している方だと思います」
そう言って犬神は右手でふにふにとベッキーの胸を揉み始めた。
「んぅ……くっ……はぁ」
ベッキーの口から吐息が漏れる。さらに乳首をつまんでみる。
「はうぅっ……あふっ……はああん」
甘美な声をあげて悶えるベッキー。その表情が犬神の性欲をより掻き立てた。
犬神は空いているほうの胸に顔を近づけてもうひとつの乳首に吸い付いた。
「ひゃうっ……あ……す、吸うな……あっ」
刺激を与えるたびにベッキーの体がぴくんと反応する。
乳首を舌で転がし、時には軽く噛んでみたり、犬神はベッキーの胸を堪能した。
続いて下半身の方へ目をやる。それに気づいたのかベッキーは慌てて秘部を手で隠す。
「みっ、見るな」
「先生、隠さないでください」
異性だと父親にしか見られたことのない部分だけにまだ恥ずかしいようだ。
しかし犬神はそれにかまうことなくベッキーの手をどける。
そして犬神の視界に入ったのは一筋の小さな割れ目だった。当然毛は生えていなかった。
「……うぅ…犬神のばかぁ……」
ベッキーは初めて親以外の異性にその部分を見られた恥ずかしさからか、顔を手で覆っていた。
犬神はそのスリットに指を這わす。
「っっ!?」
ベッキーの体がビクンと反応する。さらにスリットの一番上にある突起を指でなでる。
「きゃんっ」
今度は体が弓なりに反れる。しばらくその突起を刺激することにする。
「ふぁっ……あんっ……きゃうぅぅ〜」
指を動かすたびにベッキーの体が痙攣する。
「先生、これが何か分かりますか?」
犬神が手を止めてその指についた液体を見せる。ベッキーにはそれが何か分からなかったが
「わ……私は、も……漏らしてなんか……」
どうやらこれをおしっこと勘違いしたようだ。
「違います。これは愛液といって女性が性的快感を得ると出るんです」
「あい……えき?」
ベッキーはまだ「?」の表情を浮かべている。
「そしてこの愛液は男性を受け入れるものでもあるんです」
そういって犬神は自分の腰に巻いていたタオルを取る。
そこには血管を浮かせながら自己主張をする犬神のモノがあった。
「……ッ!」
まだ勉学に励む前に遊んだ男の子のものとも、一緒にお風呂に入った父親のものとも違う
犬神のモノにベッキーは驚きを隠せなかった。
「い、犬神、何で、何でこんなになってるんだ?」
「先生を見てたらこうなりました」
「私を…見て?」
「はい、好きな子の恥ずかしい姿を見て興奮してこうなりました」
犬神がそう言うと、ベッキーはうれしいような恥ずかしいようなそんな表情を見せた。
「……先生、いいですか?」
それはセックスの合図。それにベッキーは頷いて答えた。
犬神は自分のモノをベッキーの秘部にあてがう。
「痛かったら無理せず言ってください」
そう言ってゆっくりと挿入していく。
「痛っ」
先の部分を少々いれたところでベッキーが声をあげる。犬神は少しでも気をそらせるために
ベッキーの胸を刺激し始めた。
「ん……続けてくれ……」
ベッキーからOKの返事が出ると犬神はさらに自分のモノを挿入して言った。
もちろんベッキーの胸を刺激する手は休めない。
半分くらい入った所で犬神のモノがある部分に引っかかった。
それは処女膜。ベッキーの純潔を示す物。
犬神は一気に自分のモノを挿し込んだ。
「うああああああああっ!」
これまでに感じたことのない痛みがベッキーを襲う。
それと同時にベッキーの割れ目からは鮮血が流れ落ちた。ベッキーの大人の証である。
「先生、大丈夫ですか?」
「うう……痛いぞ犬神ぃ」
ベッキーがぽろぽろと涙を流しながら言う。犬神はベッキーの頭をなでながら
彼女の痛みが治まるのを待った。
「先生、動きますよ」
ベッキーはしばらくしてから頷いた。それを確認すると犬神はできるだけゆっくり腰を動かす。
「んっ…ふうぅっ」
「ぐ……はあっ」
ベッキーが痛みを堪えているのが分かる。そのベッキーの中はとても狭く、
犬神のモノをきつく締め付けていた。それが犬神には快感だった。
「んあっ、あっ、やっ……」
徐々にベッキーにも快感がやってきたようだ。犬神は腰を動かすスピードを上げた。
「あんっ、あっ、い、犬神ぃっ、な、何かが、何かが来るぅうぅぅ」
ベッキーの限界はすぐ近くまで来ていた。そして――――
「はぁっ、あっ、はあああああああああああん!!!」
ベッキーは絶頂を迎えた。
ベッキーの身体は何度も跳ね、それに伴い中の収縮も行われる。
「ぐぅっ、う…うああああっ」
それによって犬神のモノが激しく刺激され、彼女の中に大量の精液を放出した。
「はぁ……はぁ……」
放出を終えると犬神はベッキーの中から自分のモノを抜いた。
ベッキーはぐったりした様子で床に敷いたタオルの上で横になっている。
そしてのろのろと起き上がると、自分の中に出された液体をまじまじと見つめていた。
「これは……せいえき?」
「そうです」
「ってことは私、赤ちゃんできちゃうの?」
ベッキーが心配そうな顔で見つめる。それを知っているのは生物学としての知識だろう。
「先生は始まっているんですか?生理」
小学校に行ったときに聞いたことがある。女の子は11歳あたりからそういうのが始まると。
「いや……まだだ」
「なら大丈夫です、受精しませんから」
「そっか……」
その後、2人は互いの身体を洗い(特にベッキーの中を念入りに)洗った後、浴室から出て行った。
「のぼせたー」
座椅子に身体を預けながら上気した顔でベッキーが言う。まああんなことをすれば当然である。
「先生、どうぞ」
犬神は部屋に置いてあった冷蔵庫から缶ジュースを取り出してベッキーに差し出す。
「お、サンキュ」
ベッキーはそう言って缶を受け取る。ピーチジュースだった。
『ベッキーはピーチなの』玲の言葉が頭をよぎる。
ふと犬神の方を見るとオレンジジュースを手にしていた。
「犬神、交換してくれ」
ベッキーが自分の缶を突きつけながら言った。
「え?そういわれてももう少し飲んでますよ?」
「かまわん、交換してくれ」
戸惑う犬神にかまわず、ベッキーは強引に自分の缶と犬神の缶を取り替えた。
そしてそれを一気に飲み干した。犬神はその様子をただ呆然と見ているだけだった。
「ぷはあぁ〜〜〜〜、美味しかった」
久しぶりにオレンジジュースを飲んだせいか、ベッキーは上機嫌だった。
「先生、ちょっといいですか」
「ん?なんだ?」
「これって……間接キスですよね……」
そういわれてベッキーは黙り込む。
しばらくして恥ずかしさからか近くにあったものを手当たり次第犬神に投げつけた。
「ちょ、先生、何するんですか」
「うるさい!お前なんかもう知らん!」
十数分後、部屋を片付けた2人は退室手続きのため入り口にいた。
利用者名簿の宮本の欄に退室時刻とサインを書き込むベッキー。
犬神はその様子を見ながら他の欄に目を向けた。
どうやら今日はまだ芹沢が月の間を2人で使用中のようだ。
利用目的は勉強会と書いているが、真意は定かではない。
ちなみに先生は生徒指導と書いていた。
さらに上の方をを見てみる。過去の利用者が書かれていた。
○月×日 利用者:柏木 人数3人 利用目的:勉強会 部屋:ぱにの間
○月△日 利用者:五十嵐 人数2人 利用目的:進路相談 部屋:ぽにの間
「―――――まさか、な」
〜ロイヤルあしがら402号内のとある一室〜
「へっくしょい!」
「どうしたの兄貴、風邪でもひいた?」
「ああ、そうかもしれんな、今日は早く寝ることにするよ」
「じゃあ私が介抱してあげるよ、それとも汗をかいたほうが治るかな?」
「バカ」
「バカってゆ〜な〜!」
〜合宿部玄関〜
「犬神、今回のこと後悔してないか?」
ベッキーがおそるおそる犬神の顔を見上げながら言う。
「愚問ですね、後悔してたら逃げ出してますよ」
「そっか……よかった」
犬神の返事を聞いてベッキーに笑顔が戻る。
「遅くなりましたね、送りますよ」
「ああ、サンキュ―――そうだ、手を繋がないか」
「いいですよ、恋人同士ですしね」
そういって犬神はベッキーの手を取った。次第にベッキーの顔が赤くなる。
分かっていることとはいえ面と向かって言われると恥ずかしいものである。
「さ、行きますよ」
「あ、待ってくれ」
2人は手を繋ぎながら他愛もないことを話し合いながら帰路についた。
この先、雅をはじめとする幾多の障害が私達を待ち構えているだろうが
先生と一緒ならきっと乗り越えられるだろう。
犬神はベッキーの顔を見ながらそんなことを考えていた。
fin